しあわせの隠れ場所:ジミー・バトラーの場合(2)

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  • gosp
    2011-06-24 00:33:00

  • gosp
    2011-06-21 08:53:00



前回の記事「しあわせの隠れ場所:ジミー・バトラーの場合(1)」からの続きです。

■ 新たな高みへ

バトラーはウィリアムスコーチから話を聞き、マーケット大学で彼に師事した最初の選手になった。しかしながら、バトラーが願っていたようには事は運ばなかった。彼はいままで所属したチームではエースだったが、この大学では控えの2回生としてベンチを暖めることが多かった。時として、彼は不満を募らせた。彼は実家に電話をかけて、家に帰りたいとミシェルに泣きつくこともあった。

ミシェルは言う。「ウィリアムスコーチはバトラーに厳しかった。彼の周りには厳しい人がいなかったの。私はいつも口を挟んだけど。コーチたちは彼に我慢することを教えたの。これは彼が大人になる新たな機会だったのよ。」

ウィリアムスコーチによると「これまでにバトラーほど厳しく選手に接した事はない。彼は自分にどれほどの才能があるかわかっていなかったからビシビシやったよ。それは彼がいままでずっと「お前なんてたいしたことない」と言われて続けてきたからだ。しかし、私の目には、彼はありとあらゆる局面でチームに貢献できる選手として映っていたんだ」

バトラーはその後NBA選手になったウェズリー・マシューズとラザー・ヘイワードの控えとして一試合平均5.6点、出場時間19.6分にとどまった。しかしここでも、彼はこの困難な状況を彼はポジティブな経験に変えた。

「僕は一流の選手に教えてもらうことができたんだ。彼らは本当に多くのことを教えてくれた。どうやってプレイすればいいか、主力選手としてどうあるべきかということをね。自分自身、成功するには得点を重ねるだけではダメだということはわかっていた。リーダーにならなければ。何点入れたかが問題ではなく、チームが僕に期待する役割を成し遂げるということが大事なんだ。僕はチームを押し上げる選手になりたい。チームメイトやコーチに頼りにされる選手に。それが目標なんだ。」

大学四年生になる頃には、バトラーは点取り屋としてではなく、あらゆる局面で活躍できる万能選手としてNBAのスカウトから注目を集めた。もちろん得点を重ねることもできた。実際、2010-11年のシーズンは平均15.7点を記録している。しかしそれ以外に、彼はリバウンド、ボールキャリー、色んなポジションでのディフェンスをこなした。彼は自分のエゴを捨ててプレイした。彼こそが勝者だった。

あるNBAのスカウトは言う。「プロビデンス大との試合で彼を見たよ。バトラーは何でもできる。彼はマーション・ブルックス(今年のドラフト候補の一人)のディフェンスについていた。彼は特別な選手だよ。多くの大学生が、中堅選手になれる才能しか持ち合わせていないのに、自分はスターになれると勘違いしてNBAにやってくる。だけど彼はいいチームに入ればすぐにでも貢献するだろう。それは彼の強みだ。」

1年を通してスカウトたちは彼を見にきていたが、バトラー自身はそれに全く気付いていなかった。大学のシーズンが終わるまで、自分が注目されている事を知らなかったと彼は言う。

「チームの事だけに集中していたからね。勝つ事に。NBAのことを思わなかったわけじゃない。でも、さっきも言ったように、1日1日を精一杯生きる事だけを考えていたんだ。」

バトラーにとって大学での最高の思い出は、4回生の時、家族が試合にきて、彼をコートに送り出してくれたことだ。

ミシェルは言う。「あの夜は周りがかすんで見えたわ。ずっと泣き通しだったの。彼はすばらしい活躍をしてくれた。本当に嬉しくて誇りに思った。みんなが彼の事を信じていなかった。高校では、校長にもコーチにもバトラーはものにならないだろうと言われたわ。でも見てよ。彼はこのコートに立って、観客は彼の事を応援しているの。

でも、それは同時に悲しくもあり怖くも感じたわ。自分の息子が一人前になって、厳しい世界に進むんですもの。バトラーはいつも私たちがどれだけ多くのことをしてくれたかを話すけど、でも彼がどれだけのことを私たちにしてくれたかわかっているかしら。彼も私たちの人生を変えたの。彼がいてくれたことで私たち家族はもっと幸せになれたの。」

バトラーは言う。「僕たちはきっと血がつながっているんだ。僕が何かを成し遂げたとしたらそれは母のおかげさ。母の事を愛してる。彼女が僕を産んでくれたんじゃないかと思うことさえあるよ。僕たちは毎朝話をする。とっても大切にしてもらっているよ。彼らが僕の家族だ。ミシェル・ランバートは僕の母親なんだ。」

■ どんな困難でも打ち勝つ事ができる

私はジミー・バトラーのことを憐れんだりしない。彼は自分の好きなスポーツで生計を立てようとしている。愛する家族に囲まれ、彼はそこに自分の居場所を与えられた。彼が彼自身に抱いていた疑いももうそこにはいない。彼は自分自身を信じている。

バトラーは言う。「これらの出来事は、不可能なことなどないと僕に教えてくれた。これまでの人生において、人は僕の事を信じていなかった。産みの母もそうさ。高校のみんなはこう言ったよ。「お前なんてバスケットするにはちっこすぎるし、足もたいして早くねえ」とね。彼らは僕がどういうふうに生きてきたか知らなかったんだ。もし知っていたら、不可能なことなどないということに気付いただろう。いったい世の中の誰が、この小さい街の子供が大学で活躍してNBAのドラフトにかかると思っただろう。それが僕には悔しかった。そのことが僕の力になった。1日を精一杯生きて行く事ができたら、どんな困難でも打ち勝つことができると僕は信じていたから。」

ミシェルは涙をこらえてこう言った。「誰かが彼にチャンスを与えてくれることを願うわ。誰も彼にチャンスを与えてくれはしなかった。いや、私たちは彼にチャンスを与えたと言えるかもしれない。でも、その結果どうなったかを見て。彼はみんなが誇れる人になったわ。もしNBAのチームが彼にチャンスを与えてくれたとしたら、彼はどんなことでもするわ。彼が私にそうしてくれたように。」

6月23日、バトラーはトムボールのランバート家に戻って家族とドラフトを見るだろう。そこにはファンファーレもなければ取りまきもいない。かっこいいスーツもない。ただ彼の母と7人の兄弟姉妹がいるだけだ。一緒にご飯を食べ、手をつないで待つ。

彼の名前が呼ばれることを信じて。

JUGEMテーマ:NBA

コメント
ジミー・バトラーは1巡目でブルズに指名されました。ほんとにおめでとう。多くの人が喜んでいると思います。頑張ってもらいたいですね。
  • GoSP
  • 2011/06/30 6:05 PM
ジミー・バトラーの紹介、感激しました。有り難う。きょうブルスの試合みてたらバトラーの顔の話が出て、昨シーズンにも何か言ってたなーと、ゲームほかってこのページに辿り着きました。即funです。偶然でしたが、私も一昨年からサンダーを応援。今シーズンはサンダーvs.ブルズのファイナルを祈ります。
  • f.
  • 2012/11/27 3:13 PM
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